求職者手数料は原則禁止|例外職種と2つの制度を整理【2026年版】
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求職者手数料は原則禁止|例外職種と2つの制度を整理【2026年版】

2026年8月18日29分で読める

有料職業紹介事業者が求職者から手数料を受け取ることは原則禁止であり、例外は求職受付手数料の6職種と求職者手数料の5職種を別々に判定しなければなりません。名称が似ていても、対象職種、手数料が発生する場面、追加条件が異なるため、一つの制度として扱うと誤徴収につながります。

本記事では、一般の求職者から徴収しない原則を起点に、2制度の違い、対象職種、明示、徴収、手数料管理簿への記録を整理します。求人者から受け取る手数料制度は届出制手数料の届出方法|様式第3号・手数料表の準備と変更手続き【2026年版】、相場や返戻金は【2026年度版】人材紹介の手数料相場は?料率の目安・返金規定・値下げ交渉への対応で扱い、本記事では求職者からの徴収だけを対象にします。

結論:求職者手数料の原則禁止と例外

有料職業紹介では、求職者から職業紹介に関する手数料を受け取らないことが原則です。例外を扱う事業者は、求職受付手数料と求職者紹介手数料を分け、対象職種と追加条件を確認してから明示、徴収、記録へ進みます。

求職者手数料の原則禁止の定義

有料職業紹介事業者が職業紹介に関して求職者から手数料を徴収することは原則禁止であり、例外として別制度の「求職受付手数料」と「求職者紹介手数料」があります。職業安定法第32条の3第2項に基づき、一般の転職希望者へ独自の利用料、登録料、成功報酬などの名目を付けても、職業紹介に関する対価なら原則を回避できません。

最初の判断は、求職者が払う意思を示したかではなく、法令上の例外へ該当するかです。本人の同意や契約書への記載だけで例外を作ることはできず、該当しない場合は徴収しないところで手続きを終えます。

2つの例外制度の早見表

2制度は、発生場面と対象職種を分けると混同を防げます。職種名だけで判断せず、追加条件と最新の取扱いまで確認します。

制度原則例外職種発生場面追加条件記録
求職受付手数料求職受付で徴収しない芸能家、家政婦(夫)、配ぜん人、調理士、モデル、マネキン求職の申込みを受理した時以降所定の額・同一求職者は1箇月につき3件分が限度明示内容、受理、徴収を記録
求職者紹介手数料紹介成立後も求職者から徴収しない芸能家、モデル、経営管理者、科学技術者、熟練技能者原則として賃金が支払われた日以降経営管理者・科学技術者・熟練技能者は年収700万円(またはこれに相当する額)超明示内容、紹介、徴収を記録

求職受付手数料は申込みの受理に関する例外、求職者紹介手数料は職業紹介に関する別の例外です。一般の有料職業紹介事業者は、手数料管理の画面や契約書が用意されていても、例外該当性を確認せず求職者へ請求しません。求職受付手数料の円額は所定の額とし、最新の公的資料および管轄労働局の案内で確認してください。

求職者から徴収できないのが原則である理由

求職者からの徴収は原則禁止で求人者側手数料とは別に判断することを示す図
求職者からの徴収は原則禁止で求人者側手数料とは別に判断することを示す図

原則禁止を出発点にすると、例外職種を扱わない事業者の手続きは明快です。求職登録、求人紹介、選考支援、就職成立の各場面で、求職者へ職業紹介の対価を請求しません。

一般の有料職業紹介で求職者負担を設けない原則

職業紹介の手数料は、職業安定法で認められたもの以外を、実費や報酬など別の名目で受け取ることも禁止されています。一般の転職希望者に対し、求人紹介の閲覧料、推薦の優先料、内定時の成功報酬などを独自に設定することは避けます。

有料の追加サービスを検討する場合も、その支払いが職業紹介を受ける条件になっていないか、実質的に紹介の対価ではないかを確認します。名称ではなくサービスの内容と徴収の理由を基に、必要に応じて管轄労働局へ確認します。

誤って徴収してから記録を直す方法では、原則禁止への対応になりません。受付画面、申込書、利用規約、請求設定を点検し、例外を扱わない事業では求職者向けの手数料項目を使わない運用にします。

求人者側手数料と求職者側手数料を分ける

求人者側には上限制紹介手数料や届出制手数料があり、求職者側の2制度とは対象と手続きが異なります。求人者との紹介契約で料率を定めていても、その条件を求職者へ転用することはできません。

案件台帳では、支払者、適用制度、明示先、徴収時期を別項目にします。求人者から受け取る紹介手数料と、例外的に求職者から受け取る手数料を同じ「紹介料」欄へまとめると、誰に何を明示したか追えなくなります。

本記事は求職者側の原則と例外に範囲を限定します。求人者側の上限制、届出制、様式第3号、手数料表を確認する場合は、前述の届出制手数料の記事で別に判断してください。

求職受付手数料の例外6職種

求職受付手数料の例外6職種と申込受理・明示・記録の確認点を示す図
求職受付手数料の例外6職種と申込受理・明示・記録の確認点を示す図

求職受付手数料は、求職の申込みを受理した場面に関する例外です。対象は6職種に限られ、求職者紹介手数料の5職種とは別の一覧で確認します。

求職受付手数料を扱える6職種

対象職種は、芸能家、家政婦(夫)、配ぜん人、調理士、モデル、マネキンです。厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第6 手数料」が示す職業安定法施行規則附則第3項の職業区分に合わせ、社内の手数料表、申込書、マニュアル、システム上の選択肢も「調理士」にそろえます。ここでいう「調理士」は、調理に関する国家資格の呼称とは別の職業区分です。

対象職種受付時に確認すること
芸能家求職の申込みを具体的に受理した記録
家政婦(夫)職種と申込内容の一致
配ぜん人申込受理日と明示内容
調理士業務運営要領上の職業区分と取扱範囲
モデル受付手数料と紹介手数料の区別
マネキン求職者本人の申込意思

似た仕事であっても、事業者が独自に対象職種を広げることはできません。職種の該当性に迷う場合は、業務内容と取扱職種を示し、徴収前に管轄労働局へ確認します。

求職申込の受理・明示・記録で確認すること

求職受付手数料は、具体的な求職の申込みを受理した時以降に扱います。申込みがない状態や、以前の申込みが終了している状態で受付手数料だけを請求せず、受理日、対象職種、本人の申込意思を記録します。

求職受付手数料の円額は所定の額です。同一の求職者に係る求職の申込みの受理が1箇月間に3件を超える場合は、1箇月につき3件分に相当する額が限度です。具体的な円額は、最新の公的資料および管轄労働局の案内で確認してください。

申込受理後は、徴収する手数料の種類、内容、額を手数料表に沿って速やかに書面で明示します。求職者が希望した場合のメールによる明示を含め、いつ、誰へ、どの手数料表を示したかを徴収記録と結び付けます。

求職者手数料の例外5職種

求職者紹介手数料の例外5職種と追加条件・徴収時期・上限を示す図
求職者紹介手数料の例外5職種と追加条件・徴収時期・上限を示す図

求職者紹介手数料は、求職受付手数料とは別に、職業紹介について求職者から受け取る例外制度です。対象5職種のうち3職種には年収要件があり、芸能家・モデルにはありません。

求職者手数料を扱える5職種

対象職種は、芸能家、モデル、経営管理者、科学技術者、熟練技能者です。厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第6 手数料」が示す職業安定法施行規則附則第3項の職業区分に基づく「熟練技能者」を用い、求職受付手数料だけに含まれる家政婦(夫)、配ぜん人、調理士、マネキンと混同しません。

対象職種追加確認
芸能家求職者紹介手数料の対象職種か
モデル受付手数料との発生場面の違い
経営管理者年収700万円(またはこれに相当する額)超
科学技術者年収700万円(またはこれに相当する額)超
熟練技能者年収700万円(またはこれに相当する額)超

経営管理者、科学技術者、熟練技能者は、紹介により就職した職業に係る賃金の額が年収700万円(またはこれに相当する額)を超える場合に限り、求職者紹介手数料の対象になります。芸能家とモデルには、この年収要件はありません。

追加条件・徴収時期・上限の確認方法

求職者紹介手数料は、原則として賃金が支払われた日以降に徴収します。受付時に請求する求職受付手数料とは発生場面が違うため、手数料表と請求設定で区分します。

現行の上限は、就職後6ヶ月間に支払われた賃金の11.0%で、消費税の免税事業者は10.3%です。料率だけを記載せず、算定基礎が6ヶ月間の賃金であることを手数料表、明示文書、社内マニュアルに併記します(出典:厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第6 手数料」)。

実際の適用では、対象職種、年収要件、算定期間、徴収時期を一組で確認します。いずれかを確認できない場合は徴収へ進まず、最新の業務運営要領等と管轄労働局の案内を確認します。

2つの例外制度を判定する比較表

求職受付手数料と求職者紹介手数料を比較して例外該当性を確認する図
求職受付手数料と求職者紹介手数料を比較して例外該当性を確認する図

2制度の判定では、職種、発生場面、追加条件、記録を一つの比較表で確認します。どちらかの職種一覧に名前があるだけで、両方の手数料を扱えるとは判断しません。

求職受付手数料と求職者手数料の違い

求職受付手数料は求職申込みの受理に関する制度で、求職者紹介手数料は職業紹介に関する制度です。芸能家とモデルは両方の職種一覧にありますが、発生場面と手数料の条件は別々に確認します。

比較項目求職受付手数料求職者紹介手数料
対象職種6職種5職種
発生場面求職申込みを受理した時以降原則として賃金支払日以降
額の考え方所定の額6ヶ月間の賃金の11.0%、免税事業者は10.3%(出典:厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第6 手数料」)
追加条件同一求職者の申込受理が1箇月間に3件を超える場合は、1箇月につき3件分に相当する額が限度経営管理者・科学技術者・熟練技能者は年収700万円(またはこれに相当する額)超
主な記録申込受理、明示、徴収紹介、賃金、明示、徴収

比較表を手数料表や業務取扱規程の代わりに使うことはできません。具体条件は、最新の公的資料および管轄労働局の案内で確認してください。

例外該当性を確認するYes/Noフロー

最初に「求職者から職業紹介に関する手数料を受け取る予定か」を確認し、Noなら求職者向け請求は行いません。Yesなら、次の順序で制度を特定します。

  1. 求職申込みの受理に関する手数料か、職業紹介に関する手数料かを分ける。
  2. 選んだ制度の対象職種一覧に、実際の業務内容が該当するかを確認する。
  3. 求職受付手数料の円額・回数制限、求職者紹介手数料の年収要件・上限を確認する。
  4. 発生場面、明示内容、徴収記録を手数料管理簿へつなげられるか確認する。

途中でNoや不明になった場合は、徴収へ進みません。社内の職種名だけで判断せず、業務内容、手数料の目的、申込や紹介の事実を示して管轄労働局へ確認します。

明示・徴収・手数料管理簿を一致させる

法令判断から明示・徴収・手数料管理簿記録までの責任分界を示す図
法令判断から明示・徴収・手数料管理簿記録までの責任分界を示す図

例外該当性を確認した後は、法令判断、明示、徴収、記録の4段階を同じ制度名と条件でつなげます。システムへ金額を入力できることと、求職者から適法に徴収できることは別の判断です。

求職者へ手数料事項を明示して記録する

手数料表は一般の閲覧に便利な場所へ掲示し、求職の申込受理後は、徴収する手数料の種類、内容、額を速やかに書面で明示します。求職者が希望した場合はメールを使えますが、送信した版と到達を確認できる記録を残します。

徴収時は、対象職種、制度名、申込受理日または紹介の事実、徴収時期、算定根拠、徴収額を明示内容と照合します。求職受付手数料と求職者紹介手数料を別の区分で記録し、後から請求の根拠を説明できる状態にします。

手数料管理簿は、求人管理簿、求職管理簿と同様に、職業安定法施行規則第24条の7に基づき完結の日から2年保存します。具体的な記載項目は【2026年度版】求人管理簿・求職管理簿・手数料管理簿の書き方|人材紹介の法定帳簿ガイド(記入例付き)で確認します。

人材HUBで手数料管理簿を整える範囲

人材HUBは日々の業務入力から手数料管理簿を自動生成しますが、求職者から徴収できるかを自動判定する製品とは案内していません。対象職種や追加条件の確認、手数料事項の明示、徴収可否の最終判断は事業者が行います。

段階事業者が行う判断・作業人材HUBが支援する範囲
法令判断原則禁止か例外該当かを確認自動判定しない
明示手数料表に沿って求職者へ明示判断後の業務記録を管理
徴収発生場面と条件を再確認徴収記録を案件へ関連付け
管理簿記録明示・徴収との一致を確認日常入力から手数料管理簿を生成

この4段階の責任分界表は、人材HUBの手数料管理簿自動生成という実装事実と法令上の2制度を基に、YDAIコンサルティング株式会社が作成した独自編集表です。違反防止率や利用企業の徴収実績を示す統計ではなく、事業者と製品の責任範囲を混同しないために使います。

自社の手数料記録項目と管理簿運用を確認したい場合は、無料相談・無料で製品体験をご利用ください。例外該当性の法令判断は、最新の公的資料と管轄労働局の案内を優先します。

まとめ

有料職業紹介事業者が求職者から手数料を受け取ることは原則禁止です。例外は、求職申込みの受理時以降に扱う6職種の求職受付手数料と、原則として賃金支払日以降に扱う5職種の求職者紹介手数料に分けます。

徴収前に、対象職種・発生場面・追加要件から例外該当性を確認します。判断した制度名と条件は、求職者への明示、徴収、手数料管理簿の記録で一致させます(出典:厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第6 手数料」)。


よくある質問(FAQ)

Q1. 一般の転職希望者から紹介手数料を受け取れますか?

原則として受け取れません。職業安定法第32条の3により、求職者から手数料を徴収できるのは所定の例外職種・条件に該当する場合だけであり、一般の求職者へ職業紹介に関して独自の利用料や成功報酬を設定することは避けてください。

Q2. 求職受付手数料の例外となる6職種は何ですか?

厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第6 手数料」(職業安定法施行規則附則第3項の職業区分)が示す6職種は、芸能家、家政婦(夫)、配ぜん人、調理士、モデル、マネキンです。これは求職の申込みを受理する場面の例外であり、就職成立後の求職者手数料の5職種とは別制度です。

Q3. 求職者手数料の例外となる5職種は何ですか?

厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第6 手数料」(職業安定法施行規則附則第3項の職業区分)が示す5職種は、芸能家、モデル、経営管理者、科学技術者、熟練技能者です。後者3職種には年収要件があり、芸能家・モデルにはありません。

Q4. 求職者手数料の上限はどう考えますか?

職業安定法施行規則に基づく現行上限は、6ヶ月間の賃金を基準とする11.0%、免税事業者は10.3%です(出典:職業安定法施行規則)。適用対象、算定期間、徴収時期には条件があるため、職種だけで判断せず最新の業務運営要領等を確認してください。

Q5. 人材HUBは求職者から徴収できるか自動判定しますか?

人材HUBが例外該当性を自動判定するとは案内していません。人材HUBは日々の業務入力から手数料管理簿を自動生成しますが、徴収可否は事業者が最新資料と管轄労働局で確認します。

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