人材紹介の法定帳簿とは?求人管理簿・求職管理簿・手数料管理簿の作り方と記入例
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人材紹介の法定帳簿とは?求人管理簿・求職管理簿・手数料管理簿の作り方と記入例

人材HUB編集部
2026年3月3日14分で読める

「法定帳簿って具体的に何を書けばいいの?」 「Excelで管理しているけど、監査が来たら対応できるか不安...」

有料職業紹介事業を営む人材紹介会社は、3種類の法定帳簿(求人管理簿・求職管理簿・手数料管理簿)の作成・保存が法律で義務付けられています。未整備の場合は30万円以下の罰金、さらには許可取消しの対象にもなります。

本記事では、各帳簿の必須記載項目、具体的な記入例、よくあるミスの防ぎ方まで、実務担当者向けに解説します。

法定帳簿3種類の全体像と関係性
法定帳簿3種類の全体像と関係性

法定帳簿とは?なぜ必要か

法的根拠

有料職業紹介事業者は、職業安定法施行規則第24条の7に基づき、以下の3種類の帳簿を作成・保存する義務があります。

帳簿目的
求人管理簿受理した求人案件の管理・記録
求職管理簿登録した求職者の管理・記録
手数料管理簿徴収した手数料の管理・記録

保存期間

すべての帳簿について、求人・求職の有効期間の終了日から2年間の保存義務があります。

未整備の場合のリスク

リスク内容
罰金30万円以下の罰金(職業安定法第66条)
行政指導労働局からの是正勧告
許可取消し重大な違反の場合、事業許可の取消し
許可更新への影響帳簿不備は更新審査で不利に

「記録をつけていなかった」は言い訳になりません。許可を受けた日から、帳簿の整備は必須です。

求人管理簿の作り方と記入例

求人管理簿の記入イメージ
求人管理簿の記入イメージ

求人管理簿は、求人企業から受理した求人案件を記録する帳簿です。

必須記載項目

#項目記載内容
1求人者の氏名又は名称企業名
2求人者の所在地本社所在地
3求人受理の年月日求人を受け付けた日
4求人の有効期間原則として受理日から6ヶ月
5求人に係る職種募集職種
6求人に係る賃金想定年収・月給
7求人に係る就業場所勤務地
8求人に係る雇用期間正社員/契約社員等
9取扱状況紹介中/充足/取消等
10求人者に紹介した求職者の氏名推薦した候補者名
11紹介の年月日推薦日
12採否の結果採用/不採用/辞退
13採否結果の確認日結果確認日

記入例

項目記入例
求人者名株式会社ABC
所在地東京都渋谷区○○1-2-3
求人受理日2026-02-15
有効期間2026-02-15 〜 2026-08-14
職種Webエンジニア
賃金年収500万円〜700万円
就業場所東京都渋谷区(リモート可)
雇用期間期間の定めなし(正社員)
取扱状況充足
紹介した求職者田中太郎
紹介日2026-03-01
採否結果採用
確認日2026-03-20

よくある記入ミス

  • 有効期間を記載していない: 必ず6ヶ月の有効期間を記載
  • 取扱状況が更新されていない: 充足・取消になった場合は都度更新
  • 紹介した求職者全員を記載していない: 不採用になった候補者も記録必須

求職管理簿の作り方と記入例

求職管理簿は、登録した求職者の情報と紹介結果を記録する帳簿です。

必須記載項目

#項目記載内容
1求職者の氏名フルネーム
2求職者の住所現住所
3生年月日年齢確認のため
4求職受理の年月日登録日
5求職の有効期間原則として受理日から6ヶ月
6希望職種求職者の希望
7希望賃金希望年収
8希望就業場所希望勤務地
9希望雇用形態正社員/契約社員等
10経歴職歴の概要
11取扱状況紹介中/就職/取消等
12紹介した求人者の名称推薦先企業名
13紹介の年月日推薦日
14採否の結果採用/不採用/辞退

記入例

項目記入例
求職者名田中太郎
住所東京都目黒区○○2-3-4
生年月日1990-05-15
求職受理日2026-02-20
有効期間2026-02-20 〜 2026-08-19
希望職種Webエンジニア
希望賃金年収550万円以上
希望就業場所東京都内(リモート可)
希望雇用形態正社員
経歴○○大学卒、Web開発5年(PHP/JavaScript)
取扱状況就職
紹介先株式会社ABC
紹介日2026-03-01
採否結果採用

個人情報の取扱い注意点

求職管理簿には個人情報が多く含まれます。

  • 施錠可能な保管場所で管理する(紙の場合)
  • アクセス権限を限定する(電子データの場合)
  • 保存期間経過後は適切に廃棄する(シュレッダー、データ消去)
  • 不要な情報は収集しない(病歴、本籍地等は原則不要)

手数料管理簿の作り方と記入例

手数料管理簿は、紹介手数料の徴収状況を記録する帳簿です。

必須記載項目

#項目記載内容
1手数料を支払う者の氏名又は名称求人企業名
2手数料の種類届出制/上限制
3手数料の額金額(税込)
4手数料の算出根拠年収×料率等
5手数料を収受した年月日入金日
6紹介年月日成約に至った紹介日
7求職者の氏名就職した求職者名
8就職先事業所の名称入社した企業名

記入例

項目記入例
手数料支払者株式会社ABC
手数料の種類届出制手数料
手数料の額1,925,000円(税込)
算出根拠想定年収550万円 × 35% = 1,925,000円(税込)
収受日2026-04-30
紹介日2026-03-01
求職者名田中太郎
就職先株式会社ABC

手数料率ごとの記載パターン

パターン手数料額の算出
年収500万円 × 30%1,500,000円(税抜)→ 1,650,000円(税込)
年収500万円 × 35%1,750,000円(税抜)→ 1,925,000円(税込)
固定報酬100万円1,000,000円(税抜)→ 1,100,000円(税込)

注意: 帳簿への記載は税込金額で行います。事業報告書も税込で記入するため、統一しておきましょう。

Excel管理 vs システム管理の比較

Excel管理とCRM管理の比較図
Excel管理とCRM管理の比較図

Excelでの管理方法

Excelで法定帳簿を管理する場合、シートごとに求人管理簿・求職管理簿・手数料管理簿を作成します。

メリット:

  • 初期コストゼロ
  • 操作に慣れている人が多い
  • テンプレートを自由にカスタマイズできる

デメリット:

  • 入力ミスが発生しやすい(バリデーションがない)
  • データ量が増えると動作が重くなる
  • 複数人で同時編集できない(ファイル破損のリスク)
  • 事業報告書の集計に3〜5時間かかる
  • 個人情報のアクセス制限が難しい

Excelの限界が来るサイン

以下のいずれかに当てはまったら、システムへの移行を検討するタイミングです。

  • 候補者データが100件を超えた
  • 「最新版がどれかわからない」と感じることがある
  • 法定帳簿の更新を後回しにしがちになっている
  • 年度末の集計で丸1日以上かかった

詳しくは人材紹介会社のExcel管理が限界な5つのサインで解説しています。

システム(CRM)による管理

人材紹介業に特化したCRMなら、法定帳簿の記載項目が最初から組み込まれています。

メリット:

  • 日常業務のデータ入力が、そのまま法定帳簿の記録になる
  • 入力バリデーションにより記載ミスを防止
  • 事業報告書用のデータ集計がワンクリック
  • アクセス権限の設定で個人情報を保護
  • 監査対応がスムーズ

人材HUBの法定帳簿機能: 人材HUBでは、求人管理簿・求職管理簿・手数料管理簿をシステム内で自動生成します。求人登録・候補者登録・成約登録といった日常業務の延長で、帳簿に必要な項目が自動的に記録されます。監査時にはPDF出力してそのまま提出可能です。

まとめ

法定帳簿は、有料職業紹介事業の許可を維持するための基本義務です。

3つの帳簿:

  • 求人管理簿: 求人案件の記録(13項目)
  • 求職管理簿: 求職者の記録(14項目)
  • 手数料管理簿: 手数料の記録(8項目)

押さえるべきポイント:

  • 保存期間は2年間
  • 未整備は30万円以下の罰金+許可取消しのリスク
  • 日々の記録をサボると、年度末の事業報告書作成で苦労する
  • Excelでの管理は100件を超えると限界が来る
  • システム移行を検討するなら人材紹介システム比較7選で料金・機能を比較

法定帳簿の管理は面倒に感じるかもしれませんが、日常業務の延長として仕組み化すれば負担は最小限に抑えられます。


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