職業紹介責任者とは?選任要件・講習内容・届出手続きを徹底解説【2026年版】
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職業紹介責任者とは?選任要件・講習内容・届出手続きを徹底解説【2026年版】

人材HUB編集部
2026年2月19日14分で読める

「職業紹介責任者って何をする人?」 「講習はどこで受けられる?費用はいくら?」

有料職業紹介事業を営むには、事業所ごとに職業紹介責任者を選任しなければなりません。許可申請の段階で講習を受講しておく必要があるため、開業準備の初期段階で対応すべき重要な手続きです。

本記事では、職業紹介責任者の役割から選任要件、講習の詳細、届出手続きまでを解説します。

職業紹介責任者の役割・要件・手続きの全体像
職業紹介責任者の役割・要件・手続きの全体像

職業紹介責任者とは

役割と法的根拠

職業紹介責任者は、有料職業紹介事業の適正な運営を確保するために選任される責任者です(職業安定法第32条の14)。

具体的な役割は以下の通りです。

  • 求人者・求職者からの苦情処理
  • 求人・求職の申し込みの受理、求職者への職業紹介に関する業務の統括
  • 職業紹介の従事者に対する職業紹介の適正な遂行に必要な教育
  • 個人情報の管理に関する事項
  • その他、職業紹介事業の適正な運営の確保に関する事項

選任が必要な場面

  • 新規に有料職業紹介事業の許可を取得する場合
  • 新しい事業所を追加する場合
  • 現任の職業紹介責任者が退職・異動した場合

事業所ごとに専属の責任者が必要です。複数の事業所を1人で兼任することはできません。

選任の要件

職業紹介責任者の選任要件チェックリスト
職業紹介責任者の選任要件チェックリスト

職業紹介責任者として選任されるためには、以下のすべてを満たす必要があります(職業安定法施行規則第24条の6)。

要件1: 欠格事由に該当しないこと

職業安定法第32条に定める欠格事由に該当しないことが前提です。

  • 拘禁刑以上の刑に処せられ、執行終了から5年未経過の者
  • 労働法違反による罰金刑の執行終了から5年未経過の者
  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない者
  • 未成年者

要件2: 3年以上の職業経験

民法第4条に規定する成年に達した後、3年以上の職業経験を有することが必要です。

人材紹介業の経験である必要はありません。一般企業での勤務経験で要件を満たします。大学卒業後3年以上の社会人経験があれば、まず問題ありません。

要件3: 職業紹介責任者講習の受講

許可申請の受理日前5年以内に、厚生労働省が指定する職業紹介責任者講習を修了していることが必要です。

つまり、許可申請の前に講習を受けておかなければなりません。開業を決めたら、まず講習の受講を予約しましょう。

要件4: 精神機能の要件

認知・判断・意思疎通を適切に行える者であること。

配置基準

事業所の従事者数必要な責任者数
50人以下1人以上
50人超〜100人以下2人以上
100人超〜50人ごとに1人追加

小規模な事業所であれば、代表者1人が職業紹介責任者を兼任するケースがほとんどです。

職業紹介責任者講習の詳細

講習の受講から修了証交付までの流れ
講習の受講から修了証交付までの流れ

講習の概要

項目内容
実施主体厚生労働省が委託する講習実施機関
受講形式対面(会場)またはオンライン
所要時間1日(約6〜7時間)
修了証受講当日に交付
有効期間受講日から5年間

講習のカリキュラム

講習では、以下の内容を学びます。

  1. 民営職業紹介事業制度の概要

    • 職業安定法の趣旨、許可・届出の制度
    • 職業紹介責任者の責務
  2. 職業安定法及び関係法令

    • 求人・求職の受理、紹介のルール
    • 手数料制度(届出制・上限制)
    • 禁止事項(2025年新設の転職勧奨禁止等)
  3. 個人情報の保護に関する法律

    • 求職者の個人情報の取扱い
    • 個人情報適正管理規程の策定
  4. 労働関係法令

    • 労働基準法、労働契約法の基礎
    • 雇用対策法、男女雇用機会均等法
  5. 職業紹介事業の事務手続き

受講費用

実施団体費用(目安)
公益社団法人 全国民営職業紹介事業協会8,800円
その他の実施機関8,800〜12,500円程度

実施機関によって若干異なります。厚生労働省のWebサイトで、認定された実施機関の一覧を確認できます。

申込方法

  1. 厚生労働省の「職業紹介責任者講習」ページから実施機関を確認
  2. 希望する実施機関のWebサイトから申し込み
  3. 受講料を支払い
  4. 当日、本人確認書類を持参して受講
  5. 受講後、修了証が交付

人気の日程はすぐに埋まるため、開業を決めたら早めに予約することをおすすめします。特に4月の許可申請を目指す場合、遅くとも2〜3ヶ月前には受講を済ませておきましょう。

届出手続き

届出手続きのフロー(新規申請・変更届・更新)
届出手続きのフロー(新規申請・変更届・更新)

新規許可申請時

許可申請書類の一部として、職業紹介責任者の以下の情報を提出します。

  • 住民票の写し
  • 履歴書
  • 職業紹介責任者講習の受講証明書

変更届が必要なケース

ケース届出期限届出先
職業紹介責任者を変更した場合変更の日から10日以内管轄の都道府県労働局
責任者の氏名に変更があった場合変更の日から30日以内管轄の都道府県労働局

届出を怠ると行政指導の対象になるため、人事異動や退職があった場合は速やかに対応しましょう。

講習の更新

職業紹介責任者講習の有効期間は5年間です。許可の更新時にも、有効期間内の講習修了が必要です。更新を忘れないよう、修了証の有効期限を管理しておきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 代表者が職業紹介責任者を兼任できる?

はい、兼任できます。 多くの小規模人材紹介会社では、代表者自身が職業紹介責任者を兼任しています。ただし、他の事業所の責任者との兼任はできません(1事業所に1人、専属で配置)。

Q. 他社に勤務しながら講習を受けられる?

受けられます。 講習の受講自体には、現在の就業状況による制限はありません。開業準備中(まだ法人を設立していない段階)でも受講可能です。

Q. 複数の事業所がある場合は?

事業所ごとに1人以上の職業紹介責任者を選任する必要があります。同一人物が複数の事業所の責任者を兼任することはできません。

Q. 講習を受け直す必要があるのはいつ?

講習の有効期間は受講日から5年間です。許可の更新申請時に有効期間が切れている場合は、再度受講が必要です。有効期間内であれば、再受講の義務はありません。

Q. オンラインで受講できる?

はい。 多くの実施機関がオンライン形式の講習を提供しています。ただし、本人確認のためWebカメラの使用が求められることが一般的です。

まとめ

職業紹介責任者は、有料職業紹介事業を適正に運営するための要となる存在です。

押さえるべきポイント:

  • 選任要件: 成年後3年以上の職業経験 + 講習受講 + 欠格事由非該当
  • 講習: 約1万円、1日で修了。有効期間5年
  • 代表者の兼任: 小規模事業所では一般的
  • 早めの受講: 許可申請前に受講が必須。人気日程は早く埋まる

開業準備のスタートとして、まず講習の予約を取りましょう。許可申請の全体像については人材紹介業の開業完全ガイドもあわせてご覧ください。


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