
【2026年度版】職業紹介責任者とは?選任要件・講習費用・届出手続きを実務担当者が解説
📅 2026年4月13日 最新版更新 / 2026年度(令和8年度)選任要件対応
職業紹介責任者とは、有料・無料の職業紹介事業所ごとに選任が義務付けられている業務統括責任者です(職業安定法第32条の14)。苦情処理・個人情報管理・従事者教育など、事業所の適正運営を統括する役割を担います。
本記事で分かること
- 職業紹介責任者の役割と業務内容
- 選任要件(経験・年齢・講習受講)
- 講習の費用・有効期間・申込先
- 届出手続きの流れ
選任要件(早見表)
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 講習受講 | 厚生労働大臣が定める職業紹介責任者講習を 5年以内 に修了していること |
| 職業経験 | 成年に達した後 3年以上 の職業経験を有すること |
| 欠格事由 | 職業安定法第32条に定める欠格事由に該当しないこと |
| 人数 | 事業所ごとに1名(従事者50名ごとに1名追加) |
| 専属 | 原則として常駐常勤(他事業所との兼任不可) |
| 根拠法令 | 職業安定法第32条の14 |

職業紹介責任者とは
役割と法的根拠
職業紹介責任者は、有料職業紹介事業の適正な運営を確保するために選任される責任者です(職業安定法第32条の14)。
具体的な役割は以下の通りです。
- 求人者・求職者からの苦情処理
- 求人・求職の申し込みの受理、求職者への職業紹介に関する業務の統括
- 職業紹介の従事者に対する職業紹介の適正な遂行に必要な教育
- 個人情報の管理に関する事項
- その他、職業紹介事業の適正な運営の確保に関する事項
選任が必要な場面
- 新規に有料職業紹介事業の許可を取得する場合
- 新しい事業所を追加する場合
- 現任の職業紹介責任者が退職・異動した場合
事業所ごとに専属の責任者が必要です。複数の事業所を1人で兼任することはできません。
選任の要件

職業紹介責任者として選任されるためには、以下のすべてを満たす必要があります(職業安定法施行規則第24条の6)。
要件1: 欠格事由に該当しないこと
職業安定法第32条に定める欠格事由に該当しないことが前提です。
- 拘禁刑以上の刑に処せられ、執行終了から5年未経過の者
- 労働法違反による罰金刑の執行終了から5年未経過の者
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない者
- 未成年者
要件2: 3年以上の職業経験
民法第4条に規定する成年に達した後、3年以上の職業経験を有することが必要です。
人材紹介業の経験である必要はありません。一般企業での勤務経験で要件を満たします。大学卒業後3年以上の社会人経験があれば、まず問題ありません。
要件3: 職業紹介責任者講習の受講
許可申請の受理日前5年以内に、厚生労働省が指定する職業紹介責任者講習を修了していることが必要です。
つまり、許可申請の前に講習を受けておかなければなりません。開業を決めたら、まず講習の受講を予約しましょう。
要件4: 精神機能の要件
認知・判断・意思疎通を適切に行える者であること。
配置基準
| 事業所の従事者数 | 必要な責任者数 |
|---|---|
| 50人以下 | 1人以上 |
| 50人超〜100人以下 | 2人以上 |
| 100人超〜 | 50人ごとに1人追加 |
小規模な事業所であれば、代表者1人が職業紹介責任者を兼任するケースがほとんどです。
職業紹介責任者講習の詳細

講習の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施主体 | 厚生労働省が委託する講習実施機関 |
| 受講形式 | 対面(会場)またはオンライン |
| 所要時間 | 1日(約6〜7時間) |
| 修了証 | 受講当日に交付 |
| 有効期間 | 受講日から5年間 |
講習のカリキュラム
講習では、以下の内容を学びます。
-
民営職業紹介事業制度の概要
- 職業安定法の趣旨、許可・届出の制度
- 職業紹介責任者の責務
-
職業安定法及び関係法令
- 求人・求職の受理、紹介のルール
- 手数料制度(届出制・上限制)
- 禁止事項(2025年新設の転職勧奨禁止等)
-
個人情報の保護に関する法律
- 求職者の個人情報の取扱い
- 個人情報適正管理規程の策定
-
労働関係法令
- 労働基準法、労働契約法の基礎
- 雇用対策法、男女雇用機会均等法
-
職業紹介事業の事務手続き
- 事業報告書の作成方法
- 法定帳簿(求人管理簿・求職管理簿・手数料管理簿)の整備
受講費用
| 実施団体 | 費用(目安) |
|---|---|
| 公益社団法人 全国民営職業紹介事業協会 | 8,800円 |
| その他の実施機関 | 8,800〜12,500円程度 |
実施機関によって若干異なります。厚生労働省のWebサイトで、認定された実施機関の一覧を確認できます。
申込方法
- 厚生労働省の「職業紹介責任者講習」ページから実施機関を確認
- 希望する実施機関のWebサイトから申し込み
- 受講料を支払い
- 当日、本人確認書類を持参して受講
- 受講後、修了証が交付
人気の日程はすぐに埋まるため、開業を決めたら早めに予約することをおすすめします。特に4月の許可申請を目指す場合、遅くとも2〜3ヶ月前には受講を済ませておきましょう。
届出手続き

新規許可申請時
許可申請書類の一部として、職業紹介責任者の以下の情報を提出します。
- 住民票の写し
- 履歴書
- 職業紹介責任者講習の受講証明書
変更届が必要なケース
| ケース | 届出期限 | 届出先 |
|---|---|---|
| 職業紹介責任者を変更した場合 | 変更の日から10日以内 | 管轄の都道府県労働局 |
| 責任者の氏名に変更があった場合 | 変更の日から30日以内 | 管轄の都道府県労働局 |
届出を怠ると行政指導の対象になるため、人事異動や退職があった場合は速やかに対応しましょう。
講習の更新
職業紹介責任者講習の有効期間は5年間です。許可の更新時にも、有効期間内の講習修了が必要です。更新を忘れないよう、修了証の有効期限を管理しておきましょう。
よくある質問
Q. 職業紹介責任者の選任要件は何ですか?
(1)成年に達した後3年以上の職業経験、(2)職業紹介責任者講習を5年以内に修了、(3)職業安定法第32条の欠格事由に該当しない、の3点を全て満たす必要があります。
Q. 職業紹介責任者講習の費用はいくらですか?
実施機関により異なりますが、おおむね12,000円〜13,000円程度です。全国民営職業紹介事業協会など、厚生労働大臣が指定する実施機関で受講できます。
Q. 講習の有効期間はどのくらいですか?
5年間です。5年以内に再受講する必要があります。
Q. 1人で複数事業所の職業紹介責任者を兼任できますか?
原則できません。事業所ごとに専属の責任者が必要で、常駐常勤が原則です。ただし同一事業所内で従事者50名ごとに1名追加が必要です。
Q. 人材紹介業の経験がなくても職業紹介責任者になれますか?
なれます。成年に達した後3年以上の職業経験があれば、業種を問わず要件を満たします。一般企業での勤務経験で問題ありません。
Q. 代表者が職業紹介責任者を兼任できる?
はい、兼任できます。 多くの小規模人材紹介会社では、代表者自身が職業紹介責任者を兼任しています。
Q. オンラインで受講できる?
はい。 多くの実施機関がオンライン形式の講習を提供しています。ただし、本人確認のためWebカメラの使用が求められることが一般的です。
まとめ
職業紹介責任者は、有料職業紹介事業を適正に運営するための要となる存在です。
押さえるべきポイント:
- 選任要件: 成年後3年以上の職業経験 + 講習受講 + 欠格事由非該当
- 講習: 約1万円、1日で修了。有効期間5年
- 代表者の兼任: 小規模事業所では一般的
- 早めの受講: 許可申請前に受講が必須。人気日程は早く埋まる
開業準備のスタートとして、まず講習の予約を取りましょう。許可申請の全体像については人材紹介業の開業完全ガイドもあわせてご覧ください。
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