
【2026年版】業務の運営に関する規程の作り方|職業紹介の様式例第1号
【2026年版】業務の運営に関する規程の作り方|職業紹介の様式例第1号
職業紹介事業の業務の運営に関する規程は、厚生労働省の様式例第1号を参照し、自社の取扱範囲・受付方法・手数料などと整合させて作成します。
混同しやすい「個人情報適正管理規程」とは別の文書です。業務の運営に関する規程は求人・求職・紹介・その他の運営方法を定め、様式例第1号が参考になります。個人情報適正管理規程は個人情報の取扱体制を定め、様式例第4号が参考になります。有料職業紹介事業の許可申請では、いずれも事業所ごとの添付書類として挙げられているため、会社単位で一つ用意すれば足りると決めつけず、事業所名や実際の運用を反映します。
様式例は、全事業者が文言をそのまま複写する必須テンプレートという位置づけではありません。ただし、職業安定法第2条、第3条、第5条の3から第5条の8、第32条の3、第32条の12第2項、第34条で準用する第20条の具体的内容を含み、第32条の13の明示事項を確実に盛り込んだ規程を有することは必要です。そのうえで、自社が実施する方法と一致させるための参照資料として様式例を使います。
業務の運営に関する規程とは|章と確認資料の早見表
業務の運営に関する規程は、求人・求職の受付から紹介、そのほかの対応まで、自社の事業運営の方法を定める文書です。厚生労働省の「職業紹介事業の業務運営要領 第15 様式例」にある様式例第1号は、第1「求人」、第2「求職」、第3「紹介」、第4「その他」の4章で構成されています。
| 区分 | 規程の章 | 様式例にある内容 | 任意の照合先の例 |
|---|---|---|---|
| 公的資料上の確認事項 | 第1 求人 | 取扱範囲、求人の受付方法、労働条件の明示、該当する手数料 | 事業計画、手数料表 |
| 公的資料上の確認事項 | 第2 求職 | 取扱範囲、求職の受付方法、該当する手数料 | 求職申込書、手数料表 |
| 公的資料上の確認事項 | 第3 紹介 | 紹介方法、労働条件の明示、労働争議への対応、紹介手数料 | 紹介手順、手数料表 |
| 公的資料上の確認事項 | 第4 その他 | 苦情、紹介結果、個人情報、情報の的確な表示、取扱範囲 | 個人情報適正管理規程、苦情対応手順 |

規程は、許可を受けるための書類であるだけでなく、許可後の実務でも参照する文書です。ただし、許可時の基準や許可後の条件を一つに混ぜるのではなく、許可条件通知書の読み方と役割を分けて管理します。
表の章と内容は公的な様式例に基づきますが、右端の照合先は規程と実態を確かめるための任意の実務例です。各文書や記録に別の法的義務がある場合を除き、公的資料がこの組合せを一律に指定しているという意味ではありません。
許可後は内部で参照するだけでなく、手数料表や返戻金制度に関する書面とともに、業務の運営に関する規程を情報提供する必要があります。インターネットを利用して職業紹介を行う場合も、人材サービス総合サイト上の情報提供とは別に規程を示す点を確認します。
許可申請の添付書類としての位置づけを確認する
厚生労働省の「職業紹介事業の業務運営要領 第5 申請、届出等の手続の原則」は、有料職業紹介事業許可申請書の添付書類として、「有料職業紹介事業を行う事業所ごとの当該事業に係る業務の運営に関する規程」を掲げています。同じ一覧では、個人情報適正管理規程も別の添付書類として示されています。
複数事業所を申請する場合は、各事業所について、名称、取扱職種の範囲等、求人・求職の受付方法、手数料の定めが実態と一致するかを確認します。共通する業務手順があっても、事業所ごとに異なる内容を見落とさないようにします。許可申請書を含む書類全体の準備は、有料職業紹介事業の許可申請書の書き方と管轄の都道府県労働局の案内も確認してください。

様式例第1号は参照資料であり、様式の文章をそのまま転記しただけで自社の運用が確認されたことにはなりません。一方で、規程に必要な法定内容は省略できません。必要事項を含めつつ、申請書、事業計画、手数料表などの記載と照合します。
様式例の求人・求職・紹介・その他を見渡す
第1「求人」は、取扱範囲、受理しない場合、申込方法、労働条件の明示、受付手数料を扱います。第2「求職」は、取扱範囲、受理しない場合、本人からの申込方法、該当する場合の受付手数料を扱います。手数料に関する例文は、すべての事業者が同じ内容を採用するという意味ではありません。
第3「紹介」は、求人者と求職者への対応、労働条件の明示、紹介方法、労働争議への中立、紹介手数料を扱います。第4「その他」は、関係機関等との連携、苦情対応、紹介結果の報告、個人情報の取扱い、求人等の情報の的確な表示、差別的取扱いの禁止、取扱範囲等を扱います。末尾では、日付と代表者も確認します。
この4章を見渡してから、自社で採用する方法と採用しない例文を区別します。オンラインで申込みを受けるのか、どの書類や画面を用いるのかなど、実態と異なる方法を残さないことが大切です。
自社の業務運営規程を作る手順
作成時は、規程の文面だけを先に整えるのではなく、申請書類と現在の業務手順から事実を集めます。その後、様式例第1号の4章へ対応させると、規程と実態の差を見つけやすくなります。
ステップ1 取扱範囲と求人・求職の受付方法を記入する
最初に、事業所名と取扱職種の範囲等を確認します。同じ表現を求人、求職、その他の各章で使い、申請書や事業計画との表記もそろえます。職種や地域などの範囲を限定している場合は、規程だけが広い内容にならないようにします。
次に、求人者と求職者から申込みを受ける方法を分けて整理します。来所、郵便、電話、ファクシミリ、電子メールなど、様式例にある方法のうち、自社が実際に受け付けるものを確認します。独自の申込画面を使う場合も、受付後にどの記録へつなぐかまで決めます。労働条件をどの方法で受け取り、いつ確認するかも求人受付の手順と対応させます。

記載後は、求人票と求職票の名称、受付担当、受理しない場合の確認先を実務手順と照合します。申込方法を増減したときは、規程と受付画面の双方を見直せるよう、変更日と確認者を残す方法も有用です。これは法定文言を追加する提案ではなく、規程と実務を一致させるための任意の運用確認です。
ステップ2 紹介・手数料・苦情対応を自社の運用に合わせる
紹介の章では、求職者への労働条件の明示方法、求人者と求職者をつなぐ方法、紹介結果を受け取る流れを確認します。様式例に紹介状の記載があっても、自社の紹介手順と異なる場合は、必要な内容を維持しながら実際の方法と整合させます。厚生労働省の「職業紹介事業の業務運営要領 第9 職業紹介事業の運営」も参照し、労働条件の明示や求人等に関する情報の的確な表示と食い違いがないかを確認します。
手数料は、実際に適用する手数料表と一致させます。受付手数料や求職者からの手数料に関する様式例の文言を、全事業者に共通するものとして残してはいけません。自社の取扱職種と届出・上限制の別を確認し、率や金額を規程と手数料表で別々に設定しないようにします。
苦情対応では、申出の窓口と対応方法を明確にし、申出年月日、内容、対応の経過をその都度記録して、申出者へ結果を報告する流れを整えます。これは公的資料が示す運営上の対応です。規程に基本方針を示し、別の社内手順で担当者や連絡経路を管理する文書分担は、組織変更へ対応しやすくするための任意の運用案です。

規程と実際の事業運営の整合を確認する
規程を作成した後は、別文書と日々の記録を使って整合を確認します。公的資料が求める内容と、社内で任意に設ける点検方法を分けておくと、運用改善を法定要件と誤認することを防げます。
手数料表・個人情報適正管理規程との食い違いを点検する
個人情報適正管理規程は、業務の運営に関する規程の一章ではなく、様式例第4号を参照する別文書です。業務運営規程の第4「その他」から個人情報適正管理規程を参照し、文書名、対象事業所、責任者や苦情対応の役割に食い違いがないかを点検します。具体的な作成内容は、個人情報適正管理規程の作り方で確認してください。
手数料表も別文書です。規程の求人・求職・紹介の章で、どの場面にどの手数料表を適用するかを確認し、徴収しない手数料の例文を残さないようにします。手数料の種類や届出書類は、届出制手数料と手数料表の準備を参照してください。
| 区分 | 様式例の章 | 様式例にある内容 | 任意の照合先の例 | 任意の確認記録例 |
|---|---|---|---|---|
| 公的資料上の確認事項 | 第1 求人 | 取扱範囲、申込方法、労働条件の受領方法 | 事業計画、手数料表 | 求人申込みの記録 |
| 公的資料上の確認事項 | 第2 求職 | 取扱範囲、本人からの申込方法 | 個人情報適正管理規程 | 求職申込みの記録 |
| 公的資料上の確認事項 | 第3 紹介 | 明示方法、紹介方法、手数料 | 手数料表 | 紹介と成約の記録 |
| 公的資料上の確認事項 | 第4 その他 | 苦情、紹介結果、個人情報、情報の更新 | 個人情報適正管理規程、苦情対応手順 | 苦情・情報更新の記録 |
| 任意の運用確認項目 | 4章共通 | 文書の確認担当と見直し時期 | 社内の文書一覧 | 確認日、差異、対応結果 |
この照合表は公的資料を実務向けに整理したもので、統計や顧客事例ではありません。章と内容は様式例に基づきますが、右側2列の組合せは任意の照合例です。各文書・記録に別の法的義務がある場合を除き、公的資料がこの対応表どおりの管理を一律に求めているという意味ではありません。
規程に書いた対応を求人・求職・成約記録で確認する
規程と実際の運営が一致しているかは、求人・求職・紹介の記録を事業所ごとに確認します。たとえば、規程に定めた方法で申込みを受けているか、求職者へ労働条件を明示した記録があるか、紹介結果が記録へ反映されているかについて、対象期間を決めて照合します。法定帳簿の項目と記録方法は、人材紹介の法定帳簿ガイドも参考になります。
差異が見つかったときは、規程が現行制度や実際の業務に合っていないのか、現場の対応が規程から外れているのかを分けます。規程を直す場合は、関連する申請・届出の要否を管轄の都道府県労働局へ確認します。運用を直す場合は、担当、対応期限、再確認日を記録します。

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よくある質問
規程を作るときの公的なモデルはありますか?
厚生労働省の「職業紹介事業の業務運営要領 第15 様式例」に、様式例第1号「業務の運営に関する規程」があります。求人・求職・紹介・その他の4章と、自社の取扱範囲、受付方法、手数料などを照合して整備します。様式例は参照資料であり、自社の実態を反映せずにそのまま複写する必須テンプレートではありません。
個人情報適正管理規程と同じ文書ですか?
別の文書です。厚生労働省の「職業紹介事業の業務運営要領 第15 様式例」では、業務の運営に関する規程を様式例第1号、個人情報適正管理規程を様式例第4号として示しています。許可申請の添付書類でも別項目であり、いずれも事業所ごとに準備します。内容を一つにまとめず、相互参照と役割の整合を確認してください。
規程は許可申請時に提出しますか?
はい。厚生労働省の「職業紹介事業の業務運営要領 第5 申請、届出等の手続の原則」は、有料職業紹介事業許可申請書の添付書類として、事業所ごとの業務の運営に関する規程を掲げています。自社の申請に必要な書類と提出方法は、管轄の都道府県労働局にも確認してください。
まとめ|確認事項を業務と記録に反映する
業務の運営に関する規程は、様式例第1号の求人・求職・紹介・その他の4章を参照し、事業所ごとの取扱範囲、受付方法、紹介方法、手数料、苦情対応へ置き換えて整備します。様式を機械的に複写するのではなく、許可申請書、事業計画、手数料表、個人情報適正管理規程と照合することが重要です。
作成後も、求人・求職・成約の記録から実際の対応を確認し、差異があれば規程と運用のどちらを見直すかを分けます。事業所や受付方法を変更したときにも同じ照合表へ戻れる状態にしておきましょう。
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