人材サービス総合サイトの公表義務とは?就職件数・離職率の登録手順【2026年版】
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人材サービス総合サイトの公表義務とは?就職件数・離職率の登録手順【2026年版】

2026年8月6日22分で読める

人材紹介会社(有料職業紹介事業者)は、職業安定法32条の16にもとづき、就職件数・無期雇用就職者数・6ヶ月以内離職者数(離職率)・手数料などを「人材サービス総合サイト」で公表する義務があり、これは労働局へ提出する事業報告書(様式第8号)とは別に必要な手続きです。

多くの事業者は事業報告書の提出だけで実績報告が完結すると考えがちですが、実際には厚生労働省が運営する総合サイトへの情報提供が別立てで求められます。しかも入力する項目や時期が事業報告書とは異なり、期間も年に2回に分かれているため、初めての年度は準備が後手に回りやすい領域です。

本記事では、公表義務の根拠と対象事業者、公表項目の定義、二段階に分かれた入力期間、そして総合サイトへの登録・入力の実務手順までを、確定した法令事実にもとづいて整理します。事業報告書との違いを押さえたうえで、期限内に正確な公表を済ませるための道筋を示します。

結論:人材サービス総合サイトの公表義務とは(職安法32条の16・事業報告書とは別手続き)

人材サービス総合サイトの公表義務とは、有料職業紹介事業者が職業安定法第32条の16にもとづき、就職件数・無期雇用就職者数・6ヶ月以内離職者数(離職率)・手数料などを厚生労働省が運営する総合サイトで公衆に公表する法定義務です。

項目内容
根拠法令職業安定法第32条の16(無料事業者は第33条第4項で準用)
公表先人材サービス総合サイト(厚生労働省運営)
主な公表項目就職件数/無期雇用就職者数/6ヶ月以内離職者数(離職率)/手数料/返戻金制度
入力時期就職件数系=毎年4月/離職者数系=毎年10〜12月
掲載期間離職者数情報は過去5年分(2年から延長)
事業報告書との関係様式第8号の労働局提出とは別の手続き

情報提供義務の全体像と対象事業者

人材サービス総合サイトへの情報提供義務の全体像と対象事業者を示す図解
人材サービス総合サイトへの情報提供義務の全体像と対象事業者を示す図解

情報提供義務は、利用者が事業者を比較・選択できるようにするための制度です。厚生労働省の総合サイトに実績を掲載することで、求職者や求人企業が客観的なデータをもとに紹介会社を選べる状態をつくります。

公表義務の根拠(職業安定法32条の16)と対象となる有料職業紹介事業者

公表義務の直接の根拠は職業安定法第32条の16です。有料職業紹介事業者は、紹介により就職した者の数、そのうち無期雇用を締結した者のうち離職した者の数、手数料に関する事項などについて情報提供を行わなければならないと定められています。

対象は許可を受けたすべての有料職業紹介事業者で、無料職業紹介事業者にも第33条第4項で準用されます。この制度は平成29年改正で新設され、その後の改正で掲載期間が延長されています。改正年の細かな整理は変わり得るため、着手前に最新の業務運営要領で確認するのが安全です。

労働局への事業報告書(様式第8号)提出との違い(提出先・目的・タイミング)

事業報告書は労働局へ提出する行政報告で、目的は行政による事業実態の把握です。総合サイトへの公表は公衆に向けた情報提供であり、提出先も操作画面も別物です。片方だけでは義務を満たしません。

事業報告書(様式第8号)の作成そのものは別の手続きとして整理しており、書式や記載内容の詳細は専用の解説に委ねます。本記事は「同じ数値をどこへ公表するか」に焦点を当てます。

公表項目の一覧と定義(就職件数・無期雇用就職者数・離職率・手数料・返戻金)

総合サイトで公表する項目の一覧と各項目の定義を整理した早見表の図解
総合サイトで公表する項目の一覧と各項目の定義を整理した早見表の図解

公表項目は施行規則で定められており、就職の実績と手数料・返戻金の情報が中心です。数値の意味を取り違えると誤った実績を公表してしまうため、各項目の定義を正確に理解しておく必要があります。

公表項目の早見表と各項目の意味

公表項目内容
就職件数各年度に紹介により就職した者の数
無期雇用就職者数期間の定めのない労働契約を締結した者の数
6ヶ月以内離職者数就職から6ヶ月以内に解雇以外の理由で離職した者の数
判明しなかった者の数6ヶ月以内の離職の有無が判明しなかった者の数
手数料に関する事項徴収する手数料の内容
返戻金制度導入の有無およびその内容

手数料の相場や料金体系そのものの解説は本記事の範囲外です。ここでは「手数料を公表項目として登録する」という位置づけにとどめ、詳細は手数料の専用記事に委ねます。

6ヶ月以内離職者数(離職率)の算定式:分母の取り方に注意

離職率は、無期雇用で就職した者のうち、就職から6ヶ月以内に解雇以外の理由で離職した者の割合として示される設計です。ここで重要なのは、分母をどの母集団で取るかによって数値が大きく変わる点です。

分母を就職者総数とするか無期雇用就職者数とするかは、サイトの表示定義によって整理が異なります。人材HUBの実務では、算定前に必ず最新の業務運営要領と入力画面の定義を突き合わせ、社内の集計式を確定させてから登録することを徹底しています。

公表のスケジュール:二段階の入力期間(就職件数系/離職率系)

総合サイトへの入力が二段階に分かれるスケジュールを示す早見表の図解
総合サイトへの入力が二段階に分かれるスケジュールを示す早見表の図解

総合サイトの入力は、実績の種類によって年2回に分かれます。まとめて一度に入力するものではないため、社内の集計スケジュールも二段構えで組む必要があります。

入力時期の早見表と事前準備の進め方

区分対象項目入力期間
就職件数系就職件数・無期雇用就職者数毎年4月1日〜4月30日
離職者数系6ヶ月以内離職者数(離職率の元データ)毎年10月1日〜12月31日

就職件数系の入力期間は、事業報告書の労働局提出期限(4月30日)と重なります。同じ数値を二か所へ入力することになるため、4月は集計を一度で済ませ、報告書と総合サイトの両方にそのまま転記できる形にしておくと効率的です。離職者数系は秋から年末にかけての作業となり、6ヶ月以内離職の判定に時間がかかるため、対象者の追跡を早めに始めておくのが要点です。

人材サービス総合サイトへの登録・入力の実務手順

人材サービス総合サイトへのアカウント登録から公表までの実務手順を示す図解
人材サービス総合サイトへのアカウント登録から公表までの実務手順を示す図解

総合サイトへの公表は、紙の申請様式ではなくWebの入力フォームで行います。総合サイト向けの様式番号は振られていないため、事業報告書の様式番号と混同しないよう注意します。

アカウント登録から公表までのステップ

まず総合サイトで事業者アカウントを登録し、許可番号などの事業者情報をひも付けます。次に入力期間内に該当項目の数値を入力し、内容を確認して公表(掲載)します。掲載後は、離職者数情報が過去5年分表示される設計に延長されている点も押さえておきましょう。以前は2年でしたが、令和5年度の改正で5年に延長されています。

入力画面の具体的な遷移は年度によって更新されるため、東京労働局などが公開している入力手順の資料と、総合サイトの案内を併読して進めるのが確実です。

事業報告書データ→公表用データ 転記対応表

事業報告書と総合サイトは、同じ実績を別の器に入れる関係にあります。人材HUBの実務で用いている転記の対応関係を、次の表に整理しました。

事業報告書(様式第8号)側の数値総合サイトの公表項目
就職件数各年度に就職した者の数
無期雇用の就職者数無期雇用就職者数
6ヶ月以内離職者数6ヶ月以内に解雇以外で離職した者の数
手数料手数料に関する事項

就職件数から離職率・手数料までを一元管理できると、報告書と総合サイトの二重入力が転記ミスの温床になりません。人材HUBは、成約データから公表用の集計値を自動でひも付けて整理し、二段階の入力期間にあわせて必要な数値をすぐ取り出せるようにしています。

公表を怠った場合のリスクとよくあるミス

公表を怠った場合のリスクとよくある入力ミスを整理した図解
公表を怠った場合のリスクとよくある入力ミスを整理した図解

公表義務は「事業報告書を出したから大丈夫」と思い込みやすく、総合サイトへの入力が丸ごと漏れるケースが最も多いミスです。制度の存在を知らなかったでは済まされないため、年間スケジュールに組み込んでおくことが欠かせません。

未公表・記載漏れの扱いと再入力時の注意点

未公表や記載漏れは行政指導の対象となり得るほか、許可の更新審査にも影響します。また、離職率の分母を取り違えたまま公表してしまうと、実態より高い離職率が長期間掲載され、事業者の信用に関わります。誤りに気づいた場合は、入力期間や訂正方法を総合サイトの案内で確認したうえで速やかに再入力します。

実績がゼロの年度でも入力は必要です。ゼロを入力せずに放置すると、記載漏れと同様に扱われる点に注意してください。


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就職件数から離職率・手数料までの公表項目を、事業報告書のデータとひも付けて整理し、二段階の入力期間を逃さない運用を人材HUBが後押しします。

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まとめ

人材サービス総合サイトへの公表は、労働局へ提出する事業報告書とは別に必要な法定手続きです。根拠は職業安定法第32条の16で、就職件数・無期雇用就職者数・6ヶ月以内離職者数(離職率)・手数料・返戻金制度などを公表します。入力は就職件数系(4月)と離職者数系(10〜12月)の二段階に分かれ、離職者数情報は過去5年分が掲載される設計です。事業報告書と同じ数値を扱うため、集計を一度で済ませて両方に転記できる仕組みを整えておくと、二重入力のミスを防げます。労働局へ提出する事業報告書(様式第8号)の作成手順は事業報告書の書き方ガイドで解説しています。

よくある質問(FAQ)

人材サービス総合サイトへの公表は義務ですか?罰則はありますか?

はい、有料職業紹介事業者の法的義務です(職業安定法第32条の16)。無料職業紹介事業者にも第33条第4項で準用されます。未公表や記載漏れは行政指導の対象となり得るほか、許可の更新審査にも影響します。まずは期限内に正確な数値を入力することが重要です。

就職件数や離職率はいつまでに人材サービス総合サイトへ入力すればいいですか?

公表項目により二段階に分かれます。就職件数・無期雇用就職者数は毎年4月1日〜4月30日、6ヶ月以内離職者数(離職率の元データ)は毎年10月1日〜12月31日が入力期間です(各都道府県労働局の案内による)。事業報告書の提出期限4月30日と就職件数系の期間は重なります。

離職率(6ヶ月以内離職者数)はどのように計算しますか?

無期雇用で就職した者のうち、就職から6ヶ月以内に解雇以外の理由で離職した者の割合として算定・表示される設計です。分母の取り方などの詳細な定義は、最新の職業紹介事業の業務運営要領および総合サイトの入力画面で確認してください。数値は返戻金制度の有無とあわせて公表されます。

労働局への事業報告書の提出と、総合サイトへの公表は何が違うのですか?

事業報告書(様式第8号)は労働局へ提出する行政報告で、目的は事業実態の把握です。一方、総合サイトへの公表は職業安定法第32条の16にもとづく公衆への情報提供で、提出先も画面操作も別です。両方とも実施が必要で、片方だけでは義務を満たしません。

実績(就職件数)がゼロの場合も総合サイトへの公表は必要ですか?

はい、就職件数がゼロでも公表(入力)は必要です。実績がない旨を所定の入力欄で登録します。未入力のまま放置すると記載漏れと同様に扱われるため、実績の有無にかかわらず入力期間内の対応が必要です。

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