
求職管理簿の書き方|7項目の記載例とあっせん履歴の残し方【2026年版】
求職管理簿は、求職者の基本情報と受付条件に加え、求人ごとのあっせん・採否・採用後確認を識別できる時系列履歴として記録します。1人へ複数の求人を紹介したときも、求職者の情報を重複登録せず、紹介した求人ごとの出来事を区別して残すことが要点です。
受付時に7項目を埋めて終わりにすると、その後の採否や採用年月日、無期雇用の区分、離職または返金の確認が抜けやすくなります。本記事では、求職者に共通する情報と求人別の履歴を分け、更新時点と入力元を対応させる方法を解説します。3種類の帳簿を横断して確認したい方は、求人管理簿・求職管理簿・手数料管理簿の書き方もあわせてご覧ください。
求職管理簿の7項目と記録の全体像
求職管理簿は、求職申込みの受付票だけを保管するものではなく、受付から職業紹介の結果までを追えるようにする帳簿です。厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9」とe-Gov法令検索「職業安定法施行規則」を基に、法定項目と社内で使う補助項目を分けて設計します。
求職管理簿で管理する範囲
求職管理簿の7項目は、氏名、住所、生年月日、希望職種、求職受付年月日、求職の有効期間、職業紹介の取扱状況です。このうち最初の6項目は求職者と受付条件を示し、7番目の取扱状況に、どの求人をいつ紹介して結果がどうなったかを追記します。
同じ求職者へ求人Aと求人Bを紹介したなら、氏名や住所を求人ごとに複製するのではなく、一つの求職者情報に2件の紹介履歴を結び付けます。基本情報の変更と求人別イベントの追加を分けることで、住所訂正のたびに過去の紹介履歴まで別人の記録になる事態を防げます。
管理簿へ補助的な求職者IDや求人IDを持たせると、同姓同名や同日受付でも対象を識別しやすくなります。ID自体を法定7項目と混同せず、7項目を正確に表示するための運用キーとして扱います。
7項目・入力元・更新時点の早見表
次の表は、人材HUBで一元管理する求人・求職・成約データと法定帳簿3種の自動生成という実装事実を基に、求職管理簿を3層へ分けた独自編集フレームです。法令上の様式ではなく、求職者に共通する情報と求人ごとの更新を混同しないための運用表として用います。
| 3層 | 管理する内容 | 主な入力元 | 更新する出来事 |
|---|---|---|---|
| 求職者マスター | 氏名・住所・生年月日・希望職種・受付年月日・有効期間 | 求職申込み・本人確認の記録 | 新規受付・基本情報変更・有効期間終了 |
| あっせんイベント | 紹介した求人・あっせん時期・採用または不採用・採用年月日 | 推薦記録・求人者からの採否連絡 | 求人紹介・選考進行・採否確定 |
| 採用後確認 | 無期雇用の区分・禁止期間・離職状況または返金状況 | 採用条件・採用後の確認記録 | 採用条件確定・採用後確認 |
1層目は求職者に一つ、2層目は紹介した求人ごと、3層目は採用に至った履歴へ追加する構造です。入力担当が分かれていても、求職者ID、求人ID、更新日を共通の手掛かりにすると、法定7項目を一続きの履歴として確認できます。

求職受付時に記録する6項目の書き方
受付時は、氏名、住所、生年月日、希望職種、求職受付年月日、有効期間の6項目を求職者単位で登録します(厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9」)。求人ごとに増える取扱状況とは別に保持し、基本情報を訂正したときは、訂正日と確認元も追えるようにします。

氏名・住所・生年月日
氏名は表記を統一し、住所と生年月日を同じ求職者レコードへ結び付けます。同姓同名を氏名だけで判定すると紹介履歴を取り違えるおそれがあるため、求職者IDと受付記録を使って識別します。
住所が変わったときは現在値を更新するだけでなく、変更日と変更前の記録を確認できる状態にします。求職者情報の取得目的、利用範囲、社内の取扱いを整理する考え方は、職業紹介事業の個人情報保護も参照してください。
希望職種と求職受付年月日
希望職種は、求職者が希望する仕事を後から照合できる粒度で記録します。「事務職など」のように幅があるときは、職種名だけでなく、希望条件を確認した元の受付記録へたどれるようにします。
求職受付年月日は、その求職申込みを受け付けた日です。過去に登録がある求職者から新たな申込みを受けたときは、以前の受付年月日を上書きせず、新しい受付と有効期間を識別して、どの紹介履歴がどの受付に基づくかを残します。
同じ日に複数の受付処理が生じたときは、求職者IDに加えて受付順や受付時刻などの補助情報を持たせると混同を防げます。補助情報を加えても、法定項目である受付年月日そのものは明確に表示します。
求職の有効期間と終了時の記録
有効期間は、受付時に開始と終了を確認できる形で記録し、求人紹介の前に有効な求職申込みかを照合します。延長や再受付があったときは、以前の期間を消さず、新しい期間と変更理由を履歴として追加します。
有効期間が終わった後も、その求職者へ行った職業紹介の取扱状況は管理簿に残ります。終了状態、終了を確認した日、未確定の選考が残っているかを分けると、求職受付の終了と求人ごとの採否確認を同じ処理にしてしまう誤りを避けられます。
厚生労働省の「職業紹介事業の業務運営要領 第9」は、有効期間を求職管理簿の記載項目として示しています。社内の連絡期限や確認日を設けるときは、それを法定の有効期間と同じ欄へ混在させず、運用上の補助日として管理します。
求人ごとの職業紹介履歴を残す
職業紹介の取扱状況は、求職者単位の1行へ結果だけを追記するのではなく、紹介した求人ごとに履歴を持たせます。厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9」に沿って、紹介先、採否、採用後に必要な情報を時系列で確認できる状態にします。

あっせん時期と求人を一意に識別する
求人を紹介した時点では、あっせん時期と対象求人をひも付けます。求人者名だけでは、同じ会社が同時に募集する別職種や別事業所を区別できないため、求人ID、職種、就業場所を照合できるようにします。
例えば1人へ3件の求人を紹介したときは、3件それぞれにあっせん時期と対象求人を持たせます。求職管理簿の履歴と求人側の受付内容を照合する際は、求人管理簿の11項目と更新タイミングを共通の求人IDで参照すると、求人条件と紹介結果のずれを発見しやすくなります。
紹介の取消しや求人条件の変更が生じたときも、元のイベントを削除せず、変更の内容と確認日を追加します。現在の状態だけでなく、どの情報を基に紹介したかを後からたどれることが、複数求人を混同しない管理につながります。
採用・不採用と採用年月日を更新する
求人者から結果を受けたら、紹介した求人ごとに採用または不採用を記録します。採用時は採用年月日も結び付け、結果連絡を受けた日と採用年月日を別の情報として保持します。
同じ求職者が複数の選考を並行しているときは、一つの求人で採用になっても、別の求人の履歴を自動的に採用または不採用へ変えません。各求人の採否を個別に確定し、求職全体の終了状態はすべての紹介履歴を確認した後に更新します。
採用後の連絡や状態確認を業務として設計する際は、内定後・入社後フォローの進め方を参照できます。採用年月日などを年次集計へ使うときは、職業紹介事業報告書の書き方と照合し、管理簿と報告用データの片方だけを修正しない運用が必要です。

無期雇用・禁止期間・離職または返金状況を追記する
採用に至った履歴には、期間の定めのない労働契約かを確認し、対象となる禁止期間を記録します。採用年月日だけで判定を終えず、雇用期間の区分と期間の開始・終了を同じ採用履歴へ結び付けます(厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9」)。
採用後に離職状況を確認したときは、確認結果を対象求人の履歴へ追記します。離職状況の代わりに返金状況を記録する対象では、返金の有無と確認元を残し、「返金なし」と「未確認」を同じ空欄で表さないようにします(厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9」)。
求職者マスター、あっせんイベント、採用後確認を分けておけば、基本情報を更新しても採用後の確認記録は失われません。人材HUBでは求人・求職・成約データの一元管理と法定帳簿3種の自動生成を行うため、元データの更新時点をそろえることが帳簿の整合につながります。
求職管理簿に関するFAQ

1人に複数求人を紹介した場合はどう記録しますか
求職者の氏名や住所を求人ごとに重複させず、紹介した求人を識別できる履歴をそれぞれ追加します。あっせん時期、採否、採用年月日、採用後情報を求人単位で結び付ける方法は、厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9」に沿った管理です。
求職の有効期間が終わったら何を記録しますか
有効期間の終了を確認できる状態にし、終了日や確認日を運用履歴として残します。紹介済み求人の採否が未確定ならその履歴は消さず、求職受付の終了と職業紹介の取扱状況を分けて更新します。
求職管理簿の保存期間は何年ですか
求職管理簿は完結の日から2年保存します。この保存期間は求人管理簿、求職管理簿、手数料管理簿の3種に共通する表記とし、根拠条文番号は書かず、厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9」とe-Gov法令検索「職業安定法施行規則」で最新内容を確認します。
求職管理簿の受付、更新、保存を年間業務へ組み込む方法は、職業紹介事業者の年間スケジュールで確認できます。月次の未確定履歴確認と年次の保存対象確認を分けると、更新漏れと保存期間の取り違えを防ぎやすくなります。
まとめ|求職者情報と求人別履歴を分ける
求職管理簿の7項目は、求職者に共通する6項目と、求人ごとに増える職業紹介の取扱状況に分けて管理します。1人へ複数求人を紹介したときは、求人ごとのあっせん時期、採否、採用年月日、無期雇用の区分、禁止期間、離職または返金状況を一つずつ結び付けます(厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9」)。
求職者マスター、あっせんイベント、採用後確認の3層に分けると、基本情報の重複を避けながら時系列を保てます。最後に完結の日を確認し、3種の法定帳簿に共通する2年の保存期間を正しく管理してください(厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9」)。
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