外国人材の人材紹介・職業紹介の始め方|在留資格制度と適正な進め方【2026年版】
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外国人材の人材紹介・職業紹介の始め方|在留資格制度と適正な進め方【2026年版】

2026年7月6日23分で読める

人手不足を背景に「外国人材を紹介してほしい」という求人企業からの相談は年々増えています。一方で、いざ外国人材の人材紹介を始めようとすると、在留資格・特定技能・技能実習・登録支援機関・監理団体といった見慣れない用語が次々と出てきて、どこから手をつければよいか分からなくなりがちです。

そもそも外国人材の職業紹介は、日本人の紹介と同じ許可で行えるのでしょうか。在留資格の手続きは紹介会社がやるのでしょうか。海外から人を集めることはできるのでしょうか。これらの疑問を整理しないまま動くと、知らないうちに違法ブローカーと見なされるリスクもあります。

この記事では、外国人材の人材紹介を適正に始めるための前提知識を、在留資格制度の基本から制度別の関わり方、母集団形成、コンプライアンスまで体系的に解説します。

結論:外国人材紹介は在留資格制度の理解が出発点

外国人材の職業紹介は在留資格制度の理解が前提で、特定技能・技能実習など制度ごとに扱いと関与の仕方が大きく異なります。 職業紹介の許可と、在留資格に基づく受け入れ・支援の仕組みは別物であり、両者の役割分担を正しく押さえることが適正運営の出発点です。

観点要点
必要な許可日本人と同じく有料職業紹介事業の許可(職業安定法・厚生労働大臣の許可)が前提
主な制度特定技能/技能実習/技術・人文知識・国際業務(技人国)
制度別の関与先特定技能=登録支援機関/技能実習=監理団体/技人国=受入企業中心
在留手続き職業紹介とは別物。出入国在留管理庁への申請が必要
海外からの取次二国間取決め等の枠組みに沿う必要がある

このセクションだけでも、外国人材紹介が「日本人紹介+在留資格の知識」という二層構造であることが理解できます。以下で各層を具体的に見ていきます。

外国人材紹介の需要と市場

外国人材紹介の需要拡大を示す市場イメージ図
外国人材紹介の需要拡大を示す市場イメージ図

外国人材の活用は、製造・建設・介護・宿泊・外食など幅広い分野で広がっています。背景には国内の生産年齢人口の減少と、特定分野での恒常的な人手不足があります。厚生労働省「一般職業紹介状況」などの公的統計でも、多くの分野で求人が求職を上回る状況が続いていることが示されています。

求人企業からの相談内容も「とにかく人手がほしい」という量の確保から、「定着する人材を」という質への関心へと変化しています。人材HUB編集部の実務知見では、外国人材の紹介では入口のマッチングだけでなく、受け入れ後の定着支援まで含めて期待されるケースが多いと感じます。

需要が大きい分野ほど、制度の選択肢や関係機関も多くなります。まずは「自社がどの分野・どの制度を中心に扱うか」を決めることが、サービス設計の第一歩です。

求人企業ごとに扱う制度や職種が異なるため、誰がどの企業にどの制度を提案したのかを記録で残すことが重要です。人材HUBのような人材紹介専用CRMを使えば、求人企業・候補者・対応履歴を一元管理でき、制度ごとの進め方の取り違えを防ぎやすくなります。

市場の伸びは追い風ですが、制度理解が伴わないまま件数だけを追うと、後述するコンプライアンス上のリスクが高まります。

在留資格制度の基本(特定技能・技人国・技能実習)

特定技能・技人国・技能実習の制度比較を示す図
特定技能・技人国・技能実習の制度比較を示す図

外国人が日本で働くには、就労が認められる在留資格が必要です。在留資格は出入国在留管理庁が管轄しており、資格ごとに従事できる業務や受け入れの仕組みが定められています。代表的な3つを整理します。

在留資格主な対象特徴
特定技能人手不足分野の現場業務試験・技能水準が基準。受け入れに支援体制が求められる
技人国専門職・事務・通訳等学歴・職歴と業務内容の関連性が問われる
技能実習技能移転を目的とした実習就労目的の制度とは趣旨が異なる

特に重要なのは、技能実習が「国際貢献・技能移転」を目的とした制度であり、いわゆる就労を主目的とする制度とは趣旨が異なる点です。出入国在留管理庁や厚生労働省の説明でも、技能実習と就労系資格は別の枠組みとして区別されています。

紹介会社としては、求人企業の求める業務内容と在留資格の対象範囲が一致しているかを最初に確認する必要があります。資格の範囲外の業務に就かせることはできないため、ここを取り違えると企業・候補者双方にとって大きな問題になります。

制度の正確な要件は改正されることがあるため、断定せず、最新情報は出入国在留管理庁・厚生労働省の公表資料で確認する姿勢が欠かせません。

制度別の紹介事業の関わり方と注意

制度別の関係機関と紹介会社の役割分担を示す図
制度別の関係機関と紹介会社の役割分担を示す図

外国人材の受け入れでは、制度ごとに関与する機関が異なります。紹介会社が自社の役割と他機関の役割を混同しないことが重要です。

  1. 特定技能では、受け入れ後の生活・職業上の支援を担う登録支援機関が関わるのが一般的です。
  2. 技能実習では、受け入れの適正化を担う監理団体が中心的な役割を果たします。
  3. 技人国では、受入企業が主体となり、業務内容との適合性が問われます。
制度主な関係機関紹介会社が留意する点
特定技能登録支援機関支援体制の有無・役割分担の明確化
技能実習監理団体就労目的との混同を避ける
技人国受入企業業務内容と資格の適合性

ここで押さえたいのは、有料職業紹介事業の許可と、登録支援機関や監理団体としての役割は別であるという点です。職業紹介はあくまで求人と求職を結びつける行為であり、在留資格に基づく支援・管理は別の制度・別の役割として整理されます。

人材HUBの設計上、求人企業ごとにどの制度を前提とした案件かを記録に残せるため、案件の取り違えや、許可の範囲を超えた関与を防ぐ助けになります。自社がどこまで関与し、どこから他機関に引き継ぐのかを明確にしておきましょう。

海外・国内での母集団形成

海外と国内における外国人材の母集団形成ルートを示す図
海外と国内における外国人材の母集団形成ルートを示す図

外国人材の候補者をどこから集めるか(母集団形成)は、紹介事業の成否を左右します。母集団のルートは大きく国内と海外に分かれます。

国内では、すでに日本に在留している留学生・就労者・転職希望者などが対象になります。日本人の紹介と同様に、有料職業紹介事業の許可の枠組みの中でマッチングを行います。

海外から人材を呼び込む場合は、二国間取決め等の枠組みに沿う必要があります。特定技能などでは、送り出し国との取決めに基づく適正な手続きが求められ、無秩序な海外取次は認められません。海外取次の可否や条件は制度・国によって異なるため、出入国在留管理庁・厚生労働省の最新の公表情報で確認することが前提です。

母集団ルート主な対象留意点
国内在留中の留学生・就労者等職業紹介の許可の枠内で実施
海外送り出し国の人材二国間取決め等の枠組みに沿う

候補者がどの国・どのルート由来で、どの在留資格を前提としているかを最初から記録しておくと、後工程の混乱を防げます。人材HUBでは候補者ごとに属性や対応履歴を残せるため、母集団が増えてもフォロー漏れを起こしにくくなります。

母集団を広げるほど管理は複雑になります。集める段階から情報を整理しておくことが、適正運営の土台になります。

求人企業開拓とコンプライアンス・適正管理

求人企業開拓と適正管理のチェックポイントを示す図
求人企業開拓と適正管理のチェックポイントを示す図

外国人材紹介でも、求人企業の開拓と適正な受理・確認は欠かせません。求人内容が在留資格の対象範囲に合致しているか、労働条件が法令に適合しているかを確認する責任があります。求人受理の考え方は、外国人材でも基本は同じです。詳しくは求人受理拒否と確認義務の解説も参考になります。

チェック項目確認の観点
業務内容在留資格の対象範囲と一致しているか
労働条件法令に適合した適正な条件か
関係機関登録支援機関・監理団体等の役割が明確か
記録帳簿・対応履歴を適切に保存しているか

職業紹介事業者には法定帳簿の整備義務があり、求職者の個人情報の適正な取り扱いも求められます。求職者情報の管理については求職者情報の適正管理の考え方を、許可の維持については許可更新手続きの流れを参照してください。

違法ブローカーと見なされないためには、許可の範囲を超えた金銭授受や、求職者からの不当な手数料徴収を行わないことが大前提です。有料職業紹介では求職者からの手数料は原則として禁止されており、料金は上限制手数料(上限11.0%)など法令の枠組みに沿って運用する必要があります。

なお、職業紹介と、求人情報・求職者情報を提供するだけの募集情報等提供との違いは混同されがちです。自社のサービスがどちらに当たるのかを正しく整理しておくことが、コンプライアンスの第一歩です。

まとめ

  • 外国人材の職業紹介は在留資格制度の理解が前提で、特定技能・技能実習・技人国など制度ごとに扱いが大きく異なる。
  • 有料職業紹介の許可と、登録支援機関・監理団体としての役割は別物であり、役割分担を明確にすることが重要。
  • 在留資格の手続きは職業紹介とは別で、出入国在留管理庁への申請が必要になる。
  • 母集団形成は国内・海外で扱いが異なり、海外取次は二国間取決め等の枠組みに沿う必要がある。
  • 求職者からの不当な手数料徴収や許可範囲外の関与を避け、法令の枠組みに沿った適正管理を徹底する。

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よくある質問(FAQ)

外国人材の人材紹介に特別な許可は必要ですか?

外国人材を対象とする場合でも、日本人の紹介と同様に有料職業紹介事業の許可(職業安定法・厚生労働大臣の許可)が前提となります。外国人材専用の別許可があるわけではありませんが、在留資格制度の理解は別途必要です。制度の詳細は出入国在留管理庁・厚生労働省の公表情報で確認してください。

特定技能と技能実習の違いは?

特定技能は人手不足分野での就労を主眼とした在留資格で、受け入れに支援体制が求められます。一方、技能実習は技能移転・国際貢献を目的とした制度であり、就労を主目的とする制度とは趣旨が異なります。出入国在留管理庁・厚生労働省の説明でも両者は別の枠組みとして区別されています。

在留資格の手続きは紹介会社がやりますか?

在留資格に関する手続きは職業紹介とは別物で、出入国在留管理庁への申請が必要になります。職業紹介事業者の許可は求人と求職を結びつける行為に関するものであり、在留手続きそのものを当然に代行できるわけではありません。手続きの範囲や担い手は制度・ケースにより異なるため、所管である出入国在留管理庁の情報で確認してください。

外国人材はどこで集めますか?

母集団は国内と海外に分かれます。国内では在留中の留学生・就労者等が対象で、有料職業紹介事業の許可の枠内でマッチングします。海外から呼び込む場合は二国間取決め等の枠組みに沿う必要があり、無秩序な取次は認められません。海外取次の可否や条件は制度・国により異なるため、出入国在留管理庁・厚生労働省の最新情報で確認が必要です。

違法ブローカーと見なされないための注意点は?

許可の範囲を超えた金銭授受や、求職者からの不当な手数料徴収を行わないことが大前提です。有料職業紹介では求職者からの手数料は原則として禁止されており、料金は上限制手数料(上限11.0%)など法令の枠組みに沿って運用します。法定帳簿の整備や個人情報の適正管理も併せて徹底する必要があります。

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